>>究極のもんじゃが誕生!贅沢メニューに衝撃が走る「月島もんじゃ こぼれや 別邸」実食ルポ

 

周囲には高層マンションがズラリ。およそ釣り場と思えぬ月島の水路へ

人との距離を気にせず、自然に囲まれた環境で楽しめることから、釣り人気が高まっている昨今。確かに広い海や山間の川で楽しむ時間は気分爽快ですが、釣り好きが高じると思い立ったらすぐに、隙間時間でも出かけたくなります。そうなると遠出はできませんから、自然と近くの水辺に目が向きます。

折しも夏場は、河口部や運河筋でマハゼが釣れ盛る季節です。記録が残っているだけでも、すでに江戸初期には楽しまれていたという歴史のある釣り物であり、その人気は今なお衰えることはありません。

お盆も過ぎた8月のある日、築地〜月島界隈に用事ができたので、釣り道具一式を携えて出かけました。この界隈は明治期の埋め立て工事によって誕生した歴史があり、細い水路や運河がいくつも通っています。

私が向かった「月島川」もそのひとつ。埋め立てによって残った水面が隅田川と朝潮運河をつなぐ形になっていることから、そう呼ばれています。周囲には高層ビルやタワーマンションが建ち並び、川沿いの道を歩くのは家族連れやビジネスマンばかり。

およそ釣りには無縁に見える環境ですが、昭和の時代から知られたハゼ釣りの名所なのです。

月島川緑の散歩道

住所:東京都中央区月島3-31-1

ハゼ釣りの新常識!?スーパーマーケットで手に入るエサで好釣!

遊歩道から川沿いに広がる階段護岸へと下り、西仲橋のすぐ下に荷物を下ろします。「ノベ竿」と呼ばれるリールを使わない竿の先に、市販のハゼ釣り仕掛けを結べば、道具の準備は完了。短時間の「ついで釣行」なので簡単な道具で楽しみます。

ハリに刺すエサは、途中のスーパーマーケットで手に入れたボイル済みのホタテ貝。貝柱の繊維をほぐし、1〜2本を縫い刺すようにしてハリに付けます。

釣りエサというとウネウネと動く虫エサ(ゴカイやイソメなど)が一般的ですが、気持ち悪くて触れないという声が多いのが現実です。その点、ホタテの貝柱は動き回ったり手が汚れたりしません。女性や子どもでも扱いやすく、またハゼの食いも良いことから、近年その需要が高まっています。

さっそく仕掛けを投じると、すぐにススッとウキが沈みますがハリに掛かりません。次も、その次も同じです。そこで、ハリを少し小さいものに結び変えて同じ場所に下ろしてみると、今度は「ビビビビッ!」という手応えでハゼが釣れ上がりました。作戦成功です!

釣り続けていると、リップスティックくらいの大きさしかない小型が時折ハリに掛かってきました。おそらくこのエリアには同程度の小型が多く、ハリを小さくしたことで掛かるようになったのでしょう。

食べるには忍びない小型はハリを外して放流し、唐揚げで食べられそうな個体だけをキープ。竿を出したのは1時間ほどでしたが、15尾程度を確保することができて十分楽しめました。

さすがはもんじゃの街!ずらりと並ぶ専門店に時勢の産物を発見!

諸用の時間となったため竿を仕舞い、月島の街を歩いて目的地に向かいます。月島といえば言わずと知れた「もんじゃの街」。釣り場の頭上に架かる西仲橋は専門店が建ち並ぶ「月島西仲通り商店街(もんじゃストリート)」の端。月島駅へと向かうルートがこの商店街なのです。

月島西仲通り商店街

住所:東京都中央区月島3-15-12

お盆も過ぎ、週半ばということもあって商店街はさほど混雑していませんでしたが、店によっては10人近い行列ができるほどの盛況ぶり。ソースが焦げる匂いが店の外まで漂い、入口のガラス越しには生ビールを煽りながら陽気に楽しむ酔客の姿が見られます。

うらやましいことこの上ない光景にぐっと耐え、先を急いでいると珍しいものを見つけて足が止まりました。

とある専門店の前に設置されていたのは、なんともんじゃの自動販売機! 思わず近づいて見ると、「明太子もちもんじゃ」「いか墨もんじゃ」など10種類が冷凍されて販売されているようです。新型感染症が蔓延して以降、こうした自動販売機が増えているとは聞いていましたが、まさかもんじゃとは……。

一瞬、購入を考えましたが、帰宅するのは数時間後の見込みで、あいにく保冷バッグなどは持ち合わせていなかったこともあり、今回は断念。「夏場でなければ……」と悔やみつつ商店街を歩き、月島の街を後にしました。

ハゼ釣りのシーズンとはリンクしませんが、「鉄板から立ち上る湯気が恋しい季節になったらまたこの街を歩こう」、そう心に決めた夏の夜でした。

月島もんじゃ おこげ 月島本店

住所:東京都中央区月島3-8-9

[All photos by オオモトユウ]

>>【日本の水辺をぶらり釣り歩き8】関東の東端・銚子の海でイシモチと遊ぶ

>>【日本の水辺をぶらり釣り歩き7】北海道・稚内でソイ&アイナメと遊ぶ

>>【日本の水辺をぶらり釣り歩き6】多摩川河口で江戸前のマハゼと遊ぶ

>>【日本の水辺をぶらり釣り歩き5】西湘・大磯海岸でブリの若魚と遊ぶ

>>【日本の水辺をぶらり釣り歩き4】東京・隅田川で夕涼みがてらにクロダイと遊ぶ

>>【日本の水辺をぶらり釣り歩き3】北海道・余市&積丹で「スパカツ」とガヤ釣り

>>【日本の水辺をぶらり釣り歩き2】静岡県・伊豆稲取で足湯と小物釣りを満喫

>>【日本の水辺をぶらり釣り歩き1】静岡県伊豆半島・伊東港で温泉や駅弁も


Copyright (C) 2019 TABIZINE All Rights Reserved.