バリ島の街中の建築は、敷地の端ギリギリいっぱいに建てて、隣接する建物が壁を共有する長屋のようなスタイルが一般的です。
そのため、建物の側面は多くの場合、やがては隣の建物の壁になることを想定して、グレーなどのペンキ一色でベタ塗されています。




このベタ塗の側壁を利用して、チャングー地区に建築物が増え始めた2013年ごろから壁画が描かれるようになりました。
3階建ての宿の壁面に描かれた女性像は初期の頃のものです。
チャングー地区の中心であったショップ DEUS から見える立地も手伝って、いわばブームの火付け役となったウォールアートです。




アパレルの店やレストランの壁画も次々と登場し、道行く人の目を楽しませてくれます。
絵柄も色々で、描くアーティストもインドネシアのローカルや海外からの在住アーティストなど様々。
アジア料理店「Campur Asia」には日本人アーティストによる竜の絵が描かれています。
また、新しくできたばかりの店舗物件にはバリ人アーティストが伝統的なバリの女性の盛装を描いており、ここにはアパレルブランドの出店が決まったようです。




バトボロン通りに2021年にオープンした寿司レストラン「Tyger Sushi」ではインドネシア国内外のアーティストを複数招き、オープン記念の告知イベントとしてウォールアートを開催。
店舗の向かいの廃業したプールパークの壁を利用し、「トラ」モチーフの連作のウォールアートが登場しました。
まだまだ建築ラッシュ最盛期のチャングー地区、次はどんなウォールアートが登場するかと楽しみです。


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