他のヨーロッパの国同様?フランスでは速達や小包、そして国際郵便で大小の困難な目に遭う人が日々います。
Aさんに最近起こった出来事がこちら。

クロノポスト(Chronopost)はフランスの郵便局の関連会社です。
例えば日本から小包をEMS(国際スピード郵便)で送ると、フランス国内の配達はクロノポストが引き継ぎます。

Aさんは日本の家族が送ってくれた小包を心待ちにしていました。
日本からフランスに到着するまでは快調。
5月初旬にメールを受信します。
「4日に配達予定でしたがシステムの不具合により6日になります」
そこからが長い道のりでした。
帰宅して郵便受けを見ても不在票が入ってなかったのです。
荷物追跡サイトに行っても更新情報はなし。
以前同じような状況で小包が行方知れずじまいになった経験があるAさんは、同じ轍は踏むまいと奮闘を開始します。
かくして…。
小包を受け取る予定だった郵便局に3回行き、
お客様センターに陳情の電話を3回かけ、
隣町にある集荷センターに2回足を運びました。
この間新たな配送予定日を伝えるメールを2回受け取りますが、2回とも荷物が届くことはありませんでした。
郵便局員のアドバイスにより1度目に集荷センターに行った際は、30分ほど並んだ後
「あなたの小包はつい先ほど配達に出ました」
ですがその後やはり配達の形跡はなし。




結果を言うと、幸いなことに同月の22日にめでたく無傷の小包を受け取ることができました。
Aさんが小包を受け取ったのは、バスと徒歩で40分余りかかる隣町の郊外にある集荷センター。
貼られていた「保留」のシールの日付からすると、小包は5月初旬から22日まで一度もこの集荷センターを出ていなかったようです。
センターの入り口のドアには
『現在当センターでは荷物追跡ができない状態にあります。ご了承ください』
という旨の張り紙が。
窓口が開くのを待ちながら同じように列を作るフランス人の声が聞こえてきます。
「昨日は1人30分近くかかってた」
「配達人不足らしいわ」
「昨日来て並んでたけど営業時間終了になったからもう1回来たのよ」
「私は3回目」
順番を待ちながらポジティブ精神を忘れない犠牲者同士で連帯感が生まれたのは不幸中の幸
い。
今回Aさんは電話や窓口、郵便のサイトでなかなかの時間と精神力を使いました。




ですが1つ良い発見があったのは確か。
集荷センターの開館を待つために入ったホリデイ・インホテルのカフェが、雰囲気もスタッフの対応もとても素敵だったことです。
こうしてフランス住民は逞しくなっていくのでしょう。


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