みなさんは『マディソン郡の橋』という映画をご存知ですか。今から約20年前に公開された、クリント・イーストウッドとメリル・ストリープ主演の名作ですが、その中で重要な役割を果たしているのが「Covered Bridge(カバード・ブリッジ)」です。日本語でいうと、屋根付き橋、でしょうか。たいていは木でできたこの橋、雨風からダメージを軽減するために、屋根や壁を作ってあります。世界中にこのCovered Bridgeは点在するようで、現存する最古の橋のなかには1200年代に建てられたものも。






 そんなCovered Bridgeですが、アメリカで最も多くのCovered Bridgeが存在するのが、私の住んでいるペンシルベニア州です。アメリカでCovered Bridgeが作られ始めたのは1800年代初頭だといわれています。建国の中心地だったフィラデルフィアをはじめ、各地に橋が建てられていきました。工業の発展が進むにつれて、木製の橋があまり作られなくなったため、存在する橋のほとんどは1800年代に作られている古いものばかり。普通に車を運転していたらCovered Bridgeに遭遇することもしばしばです。






 たかが橋。そんなに大騒ぎするほどのものでも…と思う方もいるかもしれませんね。でもここアメリカではCovered Bridgeの人気は想像以上なんです。古ぼけた木の温かみ、屋根の色、そしてその下を流れる小川--、こういったものが何とも魅力的なんですね。ペンシルベニアの各郡では、その地域のCovered Bridge情報をまとめたパンフレットも制作していますし、Covered Bridge Festivalなんていうお祭りまであるくらいですから! 

 古くても人々に愛され大事に使われながら、まだまだ現役で活躍しているアメリカのCovered Bridge、ぜひその目で一度味わってみてくださいね。


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