フィナンシャルタイムズ(FT)は15日(現地時間)、ダイヤモンド専門アナリストのポール・ジムニスキーのデータを引用して、香港、マカオ、台湾を含む中華圏地域の昨年のダイヤモンドの売上が、前年より3%減少した128億ドルを記録したと報道した。
これに対して世界最大のダイヤモンド採掘業者(価値基準)「デビアス」(De Beers)のアル・クック最高経営者(CEO)は「新規住宅所有者減少、金を好む傾向、数年間のロックダウンにともなう新規カップルの減少などで、中国内の宝石需要が萎縮した」と話した。不動産市場の低迷で中国消費者の資産が減ったうえに、新型コロナ感染拡大によるロックダウン政策で男女が出会う機会がなく、結婚式を挙げるカップルが減ったという話だ。実際、2022年に中国内で結婚したカップルは680万組で、2013年の1350万組に比べて半分に減った。
クックCEOは「このような傾向が緩和していくかどうか見守る」としながらも「正直考えていたよりさらに長い時間がかかりそうだ」と吐露した。続いて「ダイヤモンドを買いたい人たちは、中国でマンションや家を購入した人たち」とし「中国消費者(需要萎縮)問題は当分続くだろう」と見通した。
中国のダイヤモンド卸売業者もやはり「中国の天然ダイヤモンド需要は、パンデミック以前と比べて数量基準で最大50%減った」とし「今は中国で(ダイヤモンド)事業をするのは非常に難しい。需要が回復するには1年程度はかかるだろう」と展望した。
中国の宝石需要の減少は、ダイヤモンド価格にも影響を及ぼしている。国際ダイヤモンド協議会(IDC)によると、昨年、天然ダイヤモンドの裸石の価格は18%下落した。これは中国の需要減少と相まって、米国の消費者が天然で採掘したダイヤモンドではなく、価格がさらに安い人工ダイヤモンドを好む現象が発生した結果だとFTは説明した。
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