ネパールの一般家庭では、まだまだ冷蔵庫は普及していません。
ですから、食材は、今日使う分だけ買うのがネパール風。
野菜も当然、その日使う野菜を買ってきます。
そして、ネパールでは八百屋は、量り売りが基本です。
店頭にどさっと盛られた野菜たち、値札はなく、値段は毎日の仕入れ値によって変わるので、いちいちお店の人に聞かねばなりません。
黙って、店内を周り、値札を見て買うものを決める日本のスーパーでの買い物とは違い、ネパールでは、野菜一つ買うのも現地の人とのコミュニケーションの機会になります。
『これいくら?』と聞くと、1キロいくらとか、1パウ(200g)いくらとかいう答えが返ってきます。
『ちょっと高すぎない』というと、『これは、旬じゃないから高いのは仕方ない、こっちの野菜なら安いよ』などと言われることも。
野菜を品定めしていると、別の客に、『そんな高い野菜買うの?』と余計なお世話的なアドバイスをされることもしばしば。
こんな風に、買い物するのにも、人としゃべる必要があるのが、さすがアジアです。
野菜を選ぶと、野菜の種類ごとに、秤で重さを量り、料金を計算してくれます。
秤はお店に一つしかないし、他の客が何種類も野菜を買ったりすると、結構待たされるのですが、それも、また、ネパール流。
さっさと量って、計算してくれればいいのに、世間話が始まったりもします。
ちょっと早くしてよと言いたくなるところですが、ここは、郷にいれば、郷に従えです。
いつも同じところで買っていると、顔馴染になって、安い野菜を教えてくれたり、新鮮な野菜をすすめてくれたり、ちょこっとおまけしてくれたり。
お店の人と仲良くなると、そういう楽しみもあるのです。
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