ローマの中心、バチカンからほど近くかつテベレ川沿いの地域には、素貴族の宮殿が林立しています。
その中でも特に美しいといわれるファルネーゼ宮殿は、現在はフランス大使館となっていて一般公開されることはまれ。
いっぽう、ファルネーゼ宮殿とテベレ川をはさんだ対岸にあるのが、ファルネジーナという小規模の宮殿です。
ローマ教皇パウルス三世の実家として権力を握ったファルネーゼ家は、ミケランジェロやラファエロのパトロンでもありました。
ファルネジーナ宮殿は、ラファエロのフレスコ画が残ることで有名で、創建当時は大富豪の銀行家アゴスティーノ・キージの別邸として建てられたものでした。
のちにファルネーゼ家が入手し、「小さなファルネーゼ」という意の「ファルネジーナ」という名の宮殿となりました。
内部はラファエロをはじめとする一流の画家たちのフレスコ画で装飾され、大銀行家が愛人であった遊女と享楽的な生活を送ったにふさわしい豪奢を誇ります。
美術鑑賞は苦手という方も、この小さな宮殿ならば30分ほどで見学が可能。
宮殿の近くにはラファエロの愛人であったというフォルナリーナの実家もあり、タイムトリップするような感覚を味わえます。
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